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「みやもと」生田神社前店
(みやもと いくたじんじゃまえてん)
階段を上った二階が店となる
評価
★★
住所
神戸市中央区下山手通1-1-6
Tel.
078-321-0237
最寄り駅
阪急、JR、市営地下鉄三宮駅徒歩5分
アクセス
生田筋を北上、東急ハンズ北東
営業時間
11時半〜15時、17時〜23時
席数
24席(カウンタ8+テーブル4×2
+座敷4×2)
駐車場
無し
最終訪問
2005.02.26(初囘訪問2001.5.19)
ホームペーヂあり(夲店のもの)
魚匠「銀平」
といえば、和歌山を夲店として大阪、神戸に計6店舗を構える高級魚割烹として有名だ。その「銀平」が経営するややカジユアルに振った割烹「銀平みやもと」の支店として2001年の1月末にオープンしたのがここ「みやもと」である。もっとも、現在は名前から「銀平」が外れ「みやもと本店」「同生田神社前店」となっているのでもしかしたら暖簾分けの形で完全独立したのかも知れない。
どちらにせよ「銀平」の流れを汲むのは確かであり、初訪時の店主、濱地広明氏は「銀平三宮店」で修行されたと言っておられた。
そういう出自もあって「みやもと」は昼のメニューは蕎麦中心だが、夜になると魚を中心とした一品料理が色々揃う、蕎麦屋というよりは蕎麦も出る割烹か居酒屋、といつたイメイヂの店になる。此のペーヂで何度も言つている通り、私は蕎麦と生魚は相容れない存在だと考えているのでこういうナマグサ蕎麦屋はあまり好きにはなれないのだが、経営方針と味の評価はまた別次元の問題なので取り敢えずは試してみることとした。
さて、さういふ訳で先づは酒。最終訪問時は伏見の「月の桂・琥珀光」と宮城の「浦霞」の二種類があり、私の好みとしては「浦霞」の方なのだが「琥珀光」は飮んだことが無かつたのでこちらを選択した。伏見の酒らしくサッパリ系でやや味わいには欠けるが、まあ選んだ亊を後悔するまでは至らない。
昼酒のアテはさほど豊富ではないが、そんなに何品も喰つて飮んでする訳ではないので初訪時は「自家製とうふ(冩眞下左)」を、そして今囘は「なす田楽(冩眞下右)」を注文した。
「銀平」仕込みなればここいら辺の出來は保証濟みである。豆腐はなめらかで喉越し良く、醤油をつけずともそのままで十分に味わいがあり、美味い。また、米なすの田楽は肉味噌の味付けが絶妙。全体のバランスとしてやや味噌成分が多い樣にも感ぢらるるが、逆に酒のアテとしてはその方が歡迎される。
自家製豆腐600円(最終訪問時)
なす田楽600円(最終訪問時)
(おのおの冩眞をクリツクすると大きく表示されます)
程良い氣分になったところで蕎麦にうつる。不揃いに切られたやや太目の粗挽きの「荒びき田舎(冩眞下)」はよく見るとごく輕く透明がかっている。食べてみると十割にしては、というただし書きはつくもののなかなかその喉越しは良く、初訪時はゴールデンウイークも過ぎて蕎麦には嚴しい季節であったにも関わらず、香りもしっかりと立っていた。
しかし、その蕎麦の味をブチ壞しにしてくれるのが出來の惡いツユだ。ベースのダシはまあまあしっかりしている樣だがいかんせん薄過ぎる。最大の問題点はかえしが全くなっておらず、ただ甘ったるいだけでまるで市販のそうめんツユの樣だ。
問うてみると先述の濱地氏は東京の蕎麦の味を知らない、と言っておられた。ここまでの蕎麦が打てるのならば、しかるべき所でツユの作り方を教われば、もっといいものに仕上がるだろうに勿体無いことこの上ない。
それにもまして関西人相手には未だにこんなツユでも通用してしまう、というのは悲しい限りである。
荒びきの田舎蕎麦800円。蕎麦はこの田舎一種類のみで、細打ちの蕎麦は無い。
全体的に甘い味付けなのはそばツユのみならず、「かけそば(冩眞下左)」の汁も甘ったるくダシが弱かった。最終訪問時も前日に行かれた「兵庫のうどん&そば」のWakky氏よりやはりツユがイマイチだった、との報告を受けていたので「かも汁そば(冩眞下右)」を頼んだのだが、「かけそば」と違ってダシこそよく取れているものの、これまた甘さが強すぎだ。蕎麦を大盛りにでもしてどつぷりと漬け込めば氣にはならないのかも知れないが、これだけの出來の蕎麦にそんな野暮な亊をするのならば潔くツユなどつけずにそのまま喰った方が100倍美味い。
かけそば800円(初訪時)
かも汁そば1000円(最終訪問時)
(おのおの冩眞をクリツクすると大きく表示されます)
今囘、再検証に訪問した際に殘念だったことが他に二点ある。ひとつは前囘、お昼のメニウにあった「
丹波地鷄使用の特選親子丼
」がメニウ落ちしていたことだ。味付けの甘ったるさは先程指摘したのだが、この親子丼はほどよい甘さで、何より玉子の半熟具合がとても良かっただけに今囘のメニウ落ちは非常に殘念だ。ふたつ目は初訪時はたゆたゆだった蕎麦湯が、飮めない程ではないにしてもかなり薄かったことだ。
しかし、言ってみればそれらは些末なことに過ぎない。やはりツユ、特にかえしをしっかりと作って頂かないと、この店の力強い蕎麦には到底合わないであろう。
この規模の店で、しかも蕎麦の專門店ではない「みやもと」に、何日も寝かせて熟成させた樣なしっかりとしたかえしを作れと言っても無理な注文かも知れない。しかも、関西というのはその努力を理解しててくれる客がどれだけいるかもわからない樣な土壤である。
三宮界隈では專門店の「卓」と肩を並べる、いい蕎麦であるのだが・・・
(2005.03.10記亊)
主なメニュー:
荒びき田舎800円、おろしそば、とろろそば各900円、ぶっかけそば、かも汁そば各1000円、たぬきそば800円、天ぷらそば1200円、かも南蛮そば1000円、自家製とうふ600円、なす田楽600円、天ぷら盛合せ1200円、各種定食1000円、お昼のそばコース1800円、ミニ懷石3680円 他
酒:
浦霞(宮城)、月の桂・琥珀光(京都・伏見)
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